動物病院HOME < 院長のコラム < 春の健康診断キャンペーン
こぶしの蕾が花開き、白くまろいいろの花びらが柔らかくなった陽射しに透ける様は、一幅の絵のようで春を感じさせてくれます。
3月も半ばとなり、別れの季節がやってきました。
今年ご卒業される方、転勤や転職などでお仕事が変わられる方など皆さんお忙しく過ごされていることでしょう。
私事ながら先日、息子が無事に卒園式をすませ六年間通い慣れた保育園から旅立つ一歩を踏み出しました。
思えば彼がゼロ歳の時から私はこの仕事に復帰していたので、まだ立つことも歩くこともできない赤ちゃんだったころから、保育園でとても長い時間を過ごしてきました。
トイレの行き方や箸の使い方をならい、お遊戯や歌、様々な運動をたくさん学んでは、私たちに披露してくれました。
親として本当に保育園の先生達には感謝しかありません。働く親にとってこれほど心強い味方はいないでしょう。
夜間緊急の対応のために一睡もせずに夜をあかし、翌日付き添った上野動物の遠足や、手術中にかかってきた電話でノロウイルスに感染したのでお迎えにきて下さいと連絡があったことや、数え上げたらきりがないほどいろいろなことがありました。
全てが成長の糧になっていると思います。子供の成長は、そのまま親の成長にもなっているといいのですが、自分を振り返っては反省ばかりです。
その彼が四月からはランドセルを背負い、小学生になるというのですから、時の流れは早いものです。
彼が二歳の時に開業したジャンボどうぶつ病院も十月で六年めになります。
1年めにシニア期だった動物達が、ハイシニアとなり、様々な病気が見つかったり闘病したりしているのをみると、本当に時の流れは切ないものでもあります。
どうしても初診の時のイメージが強くて、それほど年を取ったと思えない、思いたくない気持ちがあるのですが、「今年の年末で17歳になります」「来月で18歳になるんですよ」「もう14歳になりました~」というお話を聞くと、身の引き締まる気持ちがします。
これからの時間を大切に後悔なく過ごしていくお手伝いをどうしていくか、獣医になってから13年が経ちますがそれでも正解を導くことが難しい問題です。
それでも、ひと家族、ひと家族どういう方向性で治療を行っていくかは全く違うので、希望に添った治療を考えていきたいと思います。
高齢期の犬や猫と生活できるのは、ひとえに多くの飼い主さんが、正しい飼い方をされ、大切に家族として過ごして下さっているからこそです。
ともに長く生きるには、お互いライフステージを理解していく必要があります。例えばこちらは若いと思っていても実は十分にお年よりになっていたりするのですから。
~1歳 | ジュニア |
---|---|
2から6歳 | アダルト |
7歳から11歳 | シニア |
12歳から15歳 | ハイシニア |
動物のライフステージの分け方は色々ありますが、当院でお話ししている大まかな年齢を書いておきますね。
それ以上になると個人的にはスーパーハイシニアだと思っています。かなりの長生きさんですね。昨今は16歳以上の子も珍しくなくなりましたが、超高齢期であるのは間違いありません。元気であっても健診等を行い、急変などにも備えましょう。
ちなみに兎やフェレットなどは7歳以上がハイシニア、ハムスターは1歳を過ぎたら何があってもおかしくはありません。
また痴呆症などが現れるのは犬では12歳頃から、猫では15歳頃からになります。 特に日本犬のこたちは痴呆症が多く、昼夜逆転や大声で理由なく鳴き続ける、徘徊や旋回運動などがみられ、寝たきりになることもしばしば。介護の必要性が出てきますので、そうなった場合はご家族だけで悩まず、どういった対処方法があるのか御相談下さい。
多くの動物は時の流れが人とは違います。
周りで17歳まで元気だったと聞いたからうちの子はまだまだ平気、という根拠のない自信をもつのは避けて頂きたいと思います。「今この子は人生のどのステージにいるのかな?」と考え、早め早めの受診をして下さい。
長生きしたということは、ご家族の愛情が深かったという証拠です。ともに過ごした全ての時間を、良い思い出にできるように、ジャンボどうぶつ病院はご家族の気持ちに寄り添った治療を心がけていきたいと思います。
コラムでは繰り返し健康診断の重要性をお話ししてきましたが、現在、春の健康診断キャンペーンを実施しています。一年の中でこの時期に、血液検査がとてもリーズナブルにできるようになっています。
血液検査の項目は、全血球検査、生化学検査、甲状腺ホルモン検査、糖尿病マーカー検査、炎症マーカー検査、フィラリア検査(犬のみ)が含まれています。
また腎機能のより特化した検査や心臓病マーカーなどを追加する事が出来ます。
こちらの検査は外注検査といって、外の検査機関に検査をお願いするので、結果が出るのに一週間程度かかります。
これ以外に、眼の検査、心臓と腹部の超音波検査、レントゲン検査、心電図検査なども組み合わせる事が出来ます。こちらは半日検査になりますので、午前にお預かりし、午後にお返しできる日にちを決めて行います。
シニアパックはすべてまとめて調べる検査です。 ジュニア・アダルトパックは、若くてまだ甲状腺ホルモンの問題が考えづらい場合にお勧めするものです。 シンプルパックは、フィラリア検査だけは院内で行い、すぐにお薬を処方してほしい、といった方向けです。
シニアパックは高齢期の猫ちゃん用、ジュニア・アダルトパックは若い猫ちゃん用です。
更に詳しく調べたい場合は 以下の検査を追加することもできます。
特にシニアの動物達では気になる甲状腺ホルモンや糖尿病マーカーなどがはいっているコースもあるので、この機会に是非利用して頂きたいです。
またわんちゃんでは、通年予防ではなく、フィラリアのお薬を冬の間お休みしていた子達は、フィラリアに感染しているかどうかの血液検査が、予防の開始には必要になるのですが、その検査も含まれているコースもあります。
通年予防をしていて、まだ若い子でしたらシンプルなコースで一通りのチェックが出来ます。
ご希望の方はお電話や直接スタッフにお伝え下さい。
どのコースでやったらいいか分からない場合は、どの検査が必要か相談して、そのこその子にあったライフステージでの検査をおすすめしています。
トリミングやホテルのタイミングでされる方も多いですね。年に一度の人間ドックならぬ、ドッグドックキャットドックとしてご利用頂ければと思います。
2018-03-15
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