本格的な夏がやってきました。恐ろしいほど真っ直ぐに力強く差し込む日光からは、このさき全力全開で地球を照らします!という固い決意が感じられます。
連日、病院に来院される動物たちは、ケージの中にひんやりマットに保冷剤を敷き詰め、冷やす用の首輪をつけ、日除カバーに扇風機と完全クール仕様で完璧な暑さ対策を講じてらっしゃるのですが、飼い主さんたちは着のみ着のまま、汗だくでケージを抱えてらっしゃいます。
「この子が暑くないようにと思って!」
とご自身を気にされずにいらっしゃいますが、今の外気は人にも同様に危険な暑さです。どうか飼い主さんも暑さ対策はしっかり取っていらしてくださいね。
帽子に日傘、UVカットの上着や首元を冷やす冷却材、クールスプレーやアイスノン、文明の利器がこの世界には満ちています。特に日傘は本当に体感温度が劇的に変わりますので、男女関係なく使用していただきたいなと思います。
飼い主さんたちが健康であればこそ、動物たちも元気でいられるのですから。
先日、飼い主さんが寝ている間に熱中症になり、起きた瞬間全く動けず、水分をとるも吐き出してしまい、緊急搬送されたケースがありました。
本当に人も動物も危ない季節なのだと震え上がりました。夜の間に冷房のタイマーが切れてしまい、熱帯夜に伴って室温がじりじりと上昇してしまったのが原因だそうです。
今後は空調のタイマーをつけず入れっぱなしにして、枕元に飲み物をおいて眠りますとおっしゃっていました。
とても有用なアドバイスだと思います。皆様もぜひ枕元に水分を!
先月が熱中症のオンパレードだったジャンボどうぶつ病院ですが、ワンちゃんもネコちゃんも疑わしい症状は続いて来院されています。
いずれも先月よりも軽症ですが、高齢の動物たちにとってはそれなりに負担がかかり、食欲不振をはじめとして嘔吐や下痢などの症状が思った以上に強く長く出ています。
いつもなら数日から1週間程度で治る症状がなかなか治らず、食欲が回復しづらい。そのためにより消耗してしまうような状況が多く見られます。
この場合、投薬での治療よりも注射による集中的な治療が必要になるケースも多く、少し心配な流行の仕方です。
また、先月に重篤な症状で入院された動物たちにも後遺症がのこり、腎不全の悪化により日常的な点滴が余儀なくされたケースもあります。
人でもそうですが、熱中症によりダメージを受けた体はその程度によりますが、完全に回復するまでに時間がかかり、後遺症で1年以上も苦しむ方もおられるほどです。
なによりも熱中症にならないこと、させないことがほんとうに大切です。
またこれは飼い主さんから教えていただいたのですが、空調は冷房設定、それとは別に除湿機を使用すると体感温度を含めてかなりひんやりするのだそうです。空調の除湿は意味をなさないので、そこは注意です。設定は湿度は50%以下、冷房は室温25度以下で調整をお願いします。
この夏はさらに暑くなるとのこと、そしてまた長い夏になるようです。 飼い主さんも動物たちも、どうぞ無理をせずしっかり食べてしっかり眠り、この夏を乗り切りましょう。
2024-07-22
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