桜が今年も絢爛豪華に咲き誇ってくれましたね。
昨年もですが3月末の卒業シーズンではなく4月あたまにまで残ってくれたので、今年も見事に桜咲く入学になったことと思います。
本年、ご入学された皆様、また新社会人や新たな職場に赴かれる皆様、ご家族の皆様、本当におめでとうございます。
今頃はオリエンテーションや研修を経て毎日の通勤やリモート起動にドキドキしなくなってきた頃合いでしょうか?
新たな場所で新たな人々と新しく一から関係を築きながら、目まぐるしくも真新しい物事に翻弄されてすごす時間は、明らかにかなりパワーが必要だと思います。
まだまだ新しい生活スタイルには慣れておらずに、習慣化されていないことに気が張ってますし、新しいものを毎日飲み込む為に脳みそはフル稼働、この寒暖差の激しい春の嵐はメンタルにも体調にも負荷をかけますので、どうぞお休みの日は無理をせずにゆっくり休まれてください。
買い物一つもスマホで済む時代ですし、無理に外に出なくても大丈夫ですが、できたら布団にくるまりながらでもカーテンは開けて窓はレースにして、陽の光は室内に取り入れましょう。
眠れないんじゃないか、と思うのですが、これが肉体が疲れているときは気づかずに眠ってしまうものです。
スマホの明るさでは眠れないのですが、自然光は不思議と眠れるんですよね。雨が降っていたらさらに眠りやすなるので、天気が悪い!となったらお籠りには最適です。
また暗い部屋に1日こもるとメンタルは大打撃を受けて、心はマリアナ海溝かくやの深さまで沈み込んでしまうので、部屋の中での日光浴は大切にしてあげてください。
春は蠢きの季節です。
心も体も落ち着きづらく、そわそわとして疲れやすかったり、悲しくなりやすかったり、無気力になったり、逆に攻撃的になったり、さまざまな自分でも知らなかった一面がのぞきやすいのです。
木の芽時の話は繰り返し触れているのですが、これは科学がいくら進んでも変わらない原始的ないきものの生態なのだと思います。
実際、当院では少し早めの3月から健診期間としているのですが、これはこの3月あたりから4月にかけてが、動物たちの体調も揺らぎやすく調子も崩しやすいことを感じているからです。
今まで安定していた症状が一気に悪化したり、元気の塊だった子に大きな病気が見つかったり、想像の範囲を超えたところから異常が見つかったりします。
これらをなるべく早く見つけ、なるべく早く対応する必要があります。
しかるべき治療を行い、必要があれば2次診療や専門病院を紹介します。
数年前から4月からだと少し遅い、3月から様子がおかしい子が増えるなと感じているのですが、これも温暖化の影響なのかもしれません。
さて春の混乱はこういった体調面だけではありません。
どこの組織も同じですが、3月から4月は一般病院だけでなく2次診療も人の出入りが多く、メンバーが昨年度は全く変わってしまうことも多いです。
ベテランの方が抜け、新人さんが入ってくれば、教育をしつつの通常業務になり、現場はなかなかハードな状況です。大学病院で研修医として仕事をしていたときのことを鑑みると、人員の関係で対応できるレベルが変わることは確かにあります。
特に獣医業界でいえば狂犬病ワクチンとフィラリア予防シーズンなので、民間の病院には1年に一度しか病院にいらっしゃらないような元気な動物たちと飼い主さんたちが集まる時期です。
フラットにいって病院慣れしていないメンバーが動物たち側にも、病院側にも集まりますので、事件は会議室では起きずに現場で多発します。
どちらも経験を積むには適しているのかもしれませんが、逆を言えばどちらの教育も追いつかないこともザラです。
これはどこの業界も同じでしょうね。
そもそも新年度が4月から、ということに加えての人的変化も4月からなので、できたら海外と同じく卒業や異動などは9月からにしてくれたらなぁとは思いますが、コロナ禍でも変わらなかった制度なのでこれからも対応していくしかないのでしょう。
よって春は、様々なイレギュラーが起きやすい季節と言えます。
通常では起きないことも起きるかもしれません。
取り巻く環境自体が全て揺らぎやすく蠢いているのですね。
それを自覚しながらこの儚くも美しい季節を過ごしていきたいと思います。
2025-04-10
「うちの子の様子がおかしい?」「狂犬病の注射を受けさせたい」「避妊手術はいつすればいいの?」など、お気軽にご相談ください。
tel03-3809-1120
9:00~12:00 15:30~18:30
木曜・祝日休診
東京都荒川区町屋1-19-2
犬、猫、フェレットそのほかご家庭で飼育されている動物診療します