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レーザー治療器
レーザー治療器

あっという間にすぐそこまで年末年始が近付いて来ています。

これまでとくらべ、飛躍的に早く感じた一年でした。

新しいスタッフが増え、新体制で臨んだ本年度、沢山のことがありましたが去年よりずっと実りが多く、得るものも多い年でした。

このまま無事にどの動物達も元気なままで、飼い主さんたちも穏やかな気持ちで、年越しが出来るといいな、と心から祈っています。

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当院には開業当初から、年を重ねた動物達がよく来院されます。

多くのケースが何かの病気を主訴としており、予防ではなく治療目的であることがほとんどです。

ですがそうなるとネックなのは、麻酔をかけらられなかったり、体の負担が大きい治療を受けることが出来ないことです。

例えば腰の痛みなどでいらっしゃる場合、その原因が神経的なものだったとしても、MRIをとって精査をする、手術をする、といった積極的な治療よりも、痛みを取って欲しい、少しでも楽にしてあげて欲しい、麻酔はかけたくない、と言った希望がほとんどです。

金銭的な問題や、身体的な負担。また放射線治療などであれば限られた施設に治療に行かねばならず、そこまでのマンパワーがあるかどうか、など動物の治療は理想論では解決できない問題です。

だからといってずっとステロイドや痛み止めのお薬を飲み続けるのは、それも体の負担になります。

そういった子達に何か出来ないかと、ずっと考えていたのですが、麻酔をかけず体の負担もなく出来ることというのはなかなか少ないのが現状です。

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でもそのなかでもこれは!と思ったのが、レーザー治療でした。

レーザー光の効果はその形態により、蒸散(腫瘍などをを気化させて取り除くこと)、殺菌、焼絡(組織を焼くこと)、疼痛緩和(ズキズキする痛みを和らげること)、創傷治癒活性化(傷の再生を促すこと)など様々です。

このなかでも疼痛緩和と創傷治癒に関しては、麻酔をかけることなく患部に照射することで血行を促進し、温熱効果を発揮し、痛みを和らげ傷の再生を促す効果を持っています。

ですからリウマチなどの慢性疼痛疾患や、椎間板ヘルニアなどの末梢神経障害に対し、回復を促進する効果が知られています。また寝たきりの子に見られる褥瘡(床ずれ)などに使用することで早期の治癒効果が見られたりもします。

これなら、あまり負担をかけずに治療をしてあげることが出来る! という訳で、レーザー治療器を11月半ばから導入しました。

もう結構な数の患者さんが、慢性の疼痛緩和や創傷治癒、イボ取りやその他の手術などで利用しています。

特に疼痛緩和で照射していると、ピーピー鳴ってうるさいかと思いきや、不思議と当てられている動物達は、犬も猫もなんだかぽやーっとして気持ち良さそうに座っています。

レーザー光は当てた箇所の血流が即座に良くなるので、じんわりと温かくなるのがすぐ分かります。また当てたところはしばらくぽかぽかしているので気持ちがいいようです。

治療にかかる時間は5分程度で、診察の際に一緒に行うことができます。長い時間の拘束をしなくても済むのも良いところですね。

ご興味のある方はお気軽にお問い合わせ下さい。

他にも緑内障の治療や癌、歯肉炎に対してなど様々な治療法が広がるレーザー治療、体に負担をかけないように効果的に使用して行きたいと考えています。
頼もしい機器が一つ増え、少しずつでも動物達の治療法の範囲が広がることを願っています。

2016-12-15

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