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春の健康診断が始まりました
春の健康診断が始まりました

外に出ると日差しのもとは温かいのに、日陰にはいるととたんに寒くなりますね。

このところ、ぐっと暖かくなったと思うと、数日後には一気に気温が下がるというのを繰り返していて、暑さ寒さは彼岸までを体感している最中です。

しかし寒さに負けない花粉の猛威のため、多くの飼い主さんが目と鼻をグシュグシュさせながら来院してくださっているのを見ると、本当にこの花粉症自体が現代人病といってもういいんじゃないかな、と思います。これだけ国土に豊かな森林を有しながら、伐採コストの高さに海外からの木材輸入が主流となっている今の仕組みが、やはりどこか歪んでいるのかもしれません。そして山の手入れはプロフェッショナルの仕事、その知識や技術を後継者に繋いでいけない問題もあると息子の社会の教科書で読みました。これは多くの伝統技術や職人さんのお仕事に共通している問題なのでしょう。カンカン帽を作る技術がすでに失われ、新しく作ることができないように、一度失われた手仕事の技術は決して戻ってこない。文献や動画とて資料に残せばそれでいい、ということではなくそばでじっと見つめながら言葉にして伝えづらい技術を吸収するしかないことも多いと思います。

実際に獣医師の仕事もマニュアル化してくれと言われたことがあるのですが、血管の感触や動物たちの顔色などは数値化しづらく、問診の時の呼吸や情報を引き出す話し方などを誰にでもいつでも簡単にできるように、というのはもっとなにかしらの科学技術が進まないと難しいな、と感じています。

各所での人手不足の話を聞きながら、一方で心が疲れ仕事につけない方達の悲嘆も聞きます。この世界で最も大切なことの一つはバランスだと思うのですが、そのバランスをどうやってとっていけばいいのだろうか、自分にできることは何かと時折考えています。

hr

さて、別件ですが3月から春の健康診断が始まりました。

一年に一度、人間ドックならぬ犬猫ドックです。普段元気に見える検査とは縁のない生活を送っている動物たちこそ、この機会にきちんと健康状態を把握しましょう。

動物たちの病気の中には自覚症状がなく進むものなどたくさんあり、また言葉にできないぶん不調を伝えることは人よりも難しいのです。

我々人間がなるべくこちらから把握するように努力しなければなりません。

実は、ここは熱く言い切りたいことが先日ありました。

私ごとで大変恐縮ですが、人間ドックで一年ぶりに血液検査をしたところ、結構な貧血になっておりまして。

お医者様に「自覚症状がないんですか…?普通これだけ減っているとなにかしらあるはずなんですが」

とかなり不審そうに言われてしまいました。

数値を見ると見事にヘモグロビンをはじめとした項目が軒並みL=LOW表記。

そう言われると、階段を登った時にやたら息が切れたり、走るとすぐに息が上がったり、朝起きる時にやたらしんどかったり、眠っても眠っても倦怠感が抜けなかったり、やたらに寒かったり、といったことはあったのですが、この一年はかなり極度のストレスにさらされていたのもあり、ドカ食いにより大変体重が増えましたし、全く運動も出来なかったので、

「うん、これは太ったせいと運動不足のせいだな!体力の低下だわ!」

と自己判断していました。大間違い。

よく見れば可視粘膜はやたらに白いし、めまいまではいかないけれど酸欠なのかぼうっとすることも多い。全てがストレスのなせる業と片付けていたのが悪かったんですね。

診察に来る動物たちの粘膜は見るのに、己のものはノーマークだったな、としばし遠い目になりました。

ええ、他の方より医学に携わっているはずの人間ですらこうですから、動物たちが自覚症状を自ら伝えることは余程だと思ってください。検査しないとわからないことはたくさんあるのです。この実感を伴った魂の叫びが、各ご家庭の動物たちとご家族に届くことを切にいのります。

hr

ただ開始直後から予約が多く入っておりますので、希望する日程がある方は少しお早めにご連絡いただけると助かります。

現在の時点で3月いっぱいの新規の検査は大変予約が取りづらくなっておりますので、ご了承ください。

鉄欠乏性貧血を治すには貯蔵鉄を増やす必要があり、半年くらいは鉄剤を飲まなければならないそうです。今までの人生、貧血とは無縁に生きてきたせいで、こういうものかと新たな知見を得ている真っ最中ですが、貧血になった動物たちの気持ちが体感できてそれはそれで良かったかも知れません。などと呑気にいっていますが、私のようなことがないように、飼い主様たちも動物たちも積極的な健康診断をぜひご利用くださいね。

2024-03-26

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