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気道閉塞の恐ろしさ
気道閉塞の恐ろしさ

師走に入ると妙に気持ちがせわしなくなるようで、あれもしなきゃ、これもしなきゃと気もそぞろになりますね。

それでいて年末までのこの独特な雰囲気に何処か心が浮かれるような気がします。

クリスマスとお正月という一年でも一番と言っていいビッグイベントに、どんな人でも気持ちが浮つくものでしょう。

今年は飼料の高騰で、卵も鶏肉も値段があがっているのに加えて、鳥インフルエンザの流行でこれから更に上がるよ〜と先日、大学からの友人が教えてくれました。彼女の職場はそういった産業動物たちを総括するところなので、戦々恐々としております。

私がおせちで一番好きな伊達巻と錦糸卵…!この時期だけは制限なしにいっぱい食べるつもりなのに!

早めに買って冷凍しておくべきか…悩むところです。

栗きんとんも黒豆も捨てがたいのですが、蒲鉾と伊達巻が至福の食べ物と思っております。

そしてお正月といえばお餅!お餅って幸せの形だと思うんです。白くてふわふわして柔らかく、どんな味にも馴染んでおいしい。お腹に貯まる。カロリーはオーバーする。

皆さんの好きなお餅はなんですか?

私はバター醤油に焼海苔大きめが最高と考えている派閥です。まず焼いて、一度醤油をつけまた焼いて、二度目の醤油をつけ焼いて、醤油をつけてバターを乗せて海苔でくるんでがぶりといく。よだれが湧きます。

次点で揚げ餅です。揚げ餅にマヨネーズ醤油とかつお節のかかったあのジャンクな味、明らかにカロリーの暴力なことがわかっていても、おもわず集中して食べてしまうあの味。食べすぎて胸焼けするのにやめられない止まらない、砂糖醤油をかけたものと二種類あったら、甘いのとしょっぱいのループで余計に止まらない。

砂糖醤油派、きなこ餅派、あんこ餅派、ずんだ餅派、辛味餅派、ごま餅派など、バリエーション豊かなお餅たちどれも大好きです。みんな違ってみんないい。お汁粉派にお雑煮派も素晴らしいですね。

甘くてもしょっぱくても、焼いても煮ても、揚げても、何をしても美味しい。そんなお餅のもとの餅米ってすごい。日本人で良かった!英語でライスケーキが餅と習ったのに、いつの間にかMOCHIで世界に認識されるほど人気なのも納得です。

しかしオモチは食べ物の中でかなり攻撃力の高いものです。

そう、喉につまらせて!窒息が!おきる!

これは人だけではなく犬猫も同じですのでご注意ください。

あまり餅の盗食や誤食はきかないのですが、これだけ美味しいものですので食べないわけではないですし、一度、かなり大きめのお餅が上顎にベッタリ張り付いてパニックになり、大暴れした犬をみたことがあります。

一年の中でもっともお餅が活躍しますが、物珍しく美味しい匂いがするために、犬も猫も興味津々です。おせちもクリスマスのごちそうもそうですがどうぞ誤食だけには気をつけてくださいね。

素敵な年末年始が阿鼻叫喚に変わらないように。

hr

気道閉塞の恐ろしいところは、その後にも後遺症が残る場合があることです。

閉塞した気道は傷つき、その修復をおこないますが、元通りに戻るわけではなく、拘縮したり場合によっては狭窄してしまうことがあります。

こうなると元通りに呼吸ができず、常に呼吸困難になる可能性が出てきてしまいます。

どんな薬を使っても、狭くなってしまったり形が変わってしまった気道を治すことはできず、その後からずっと息をすること自体が難しい体になってしまうのです。

きっかけは誤嚥だったり、嘔吐だったり、風邪だったり。

小さな症状がその後長く苦しむことになる呼吸困難へと繋がってしまうのです。

事故のように始まり、予防は難しい。そしてまさかそんなふうになるとは思わない症状に続く、とても残酷なものです。

そこに心不全や、肺炎などが重なるとなお酷くなり、命の危険にさらされてしまいます。

呼吸の症状は考えるよりずっと複雑で、なおかつ不可逆性の変化を伴うことが多くあります。

治療法は限られており、治すというよりもコントロールするしかない疾患も多いです。

長期に渡る治療に心が折れてしまう飼い主さんも多いのは、アレルギー性皮膚炎とも近いものがあります。

それでも、諦めずに少しでも楽に呼吸ができるように様々な角度から治療に寄り添っていかなければならないなと思います。

hr

さて今月から古巣の大学病院の診療に戻ることになりました。定休日を使って行ってきますので診療曜日は変わりません、ご安心ください。

開業して以来の復帰なので老骨に鞭打ってになりますが、この約十年で進化し変化した最先端の医療を学んできたいと思います。

ご迷惑をおかけすることもあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。

2022-12-15

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