動物病院HOME < 院長のコラム < 異物の誤飲にご注意を
今年最後の月も半ばまで過ぎました。11月までとは明らかに時の流れが違うと感じます。
すこんと寒くなって暖房器具も活躍しはじめたのではないでしょうか?
最近は、床暖房、エアコン、ガスストーブ、石油ストーブ、ホットカーペット、オイルヒーター、ハロゲンヒーターなど、多種多様な暖房器具が利用されていますが、やはり気になるのは乾燥でしょうか。
加湿器をつけていても気候全体として乾燥が厳しくなるこの時期は、知らずに肌が乾燥しています。
アレルギーやアトピーの皮膚炎は収まりつつありますが、化粧水や美容液のケアは継続した方が良いですね。
さて、今月に入って何が驚いたかと言えば、一週間で四件の異物誤飲が来院した事です。
大げさでも何でもなく、全て中毒症状が出るかもしれなかったケースで、流石にこの頻度は病院始まって以来です。
じつは12月は異物が多い時期です。
これは師走自体がせわしなく、飼い主様ご家族皆さんが忙しく動かれているために、目が届きづらくなっていたり、留守が長くなったり、風邪を引きやすいために人用のお薬がテーブルの上に出たままだったり、お歳暮の関係で普段は家に無いお菓子やハムなどがあったり、クリスマスのケーキやチキンやお菓子が、わんちゃん猫ちゃんの興味をそそったりなど、この時期特有の環境が影響しているのでしょう。
対策は気をつける、しかないのですがこれが難しいですね…。
ゴミ箱をあさってしまったりも良く聞きますので、蓋付きのゴミ箱にする、お菓子や食べ物やお薬は棚や鍵のかかる所に入れて、テーブルの上に出しっぱなしにしない、など地味ですがマメな注意を行うしかありません。
異物誤飲は、どの子でも起こる問題です。
かくいう、家の犬もカミソリを食べたり、靴を破壊して食べたり、センダンの木の実を食べたり、もう本当に何故そんなものを!!というものを食べてきました。
注意をしていても隙をついて食べてしまうのが、動物の性です。
食べた時はそのまま様子を見ずに、なるべく早く来院して頂き、処置を行うと被害が小さくて済みます。
中毒性はその子その子の感受性が違って、少量でも激烈な症状を引き起こす子もいれば、沢山食べも、全く症状を示さない子もいます。
別の子が大丈夫だったから、お友達の犬や猫が大丈夫だったから、大丈夫とはとても言えないのです。
よくお電話での相談もありますが、実際に診てみなければ分からない場合がほとんどです。また来院する際には飲み込んだものの残骸や、同じ種類のものを一緒にお持ち頂けると非常に診察がスムーズです。
年末年始は珍しい食べ物や来客がある中、異物誤飲の誘惑が多くなりますので、どうぞ今一度注意をしてみて下さい。
追記:食べてはいけないものの具体例、対処法などについては「食べてはいけないものを食べたとき」をご覧ください。
2015-12-15
「うちの子の様子がおかしい?」「狂犬病の注射を受けさせたい」「避妊手術はいつすればいいの?」など、お気軽にご相談ください。
tel03-3809-1120
9:00~12:00 15:30~18:30
木曜・祝日休診
東京都荒川区町屋1-19-2
犬、猫、フェレットそのほかご家庭で飼育されている動物診療します