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冬の乾燥対策
冬の乾燥対策

ようやく冬らしくなってきました。街の装いもクリスマスカラーに変化し、歳末の表記や年末年、おせちの注文などのチラシも目に入ります。

緑と赤の装飾はやはり心踊るものです。文具店にならぶクリスマスカードの展示をみて、混乱のなかすぎていった一年がそろそろ終わることを驚きを隠せません。

身に付けているコートもダウンやロングのものが目立ってきました。かと思えば日中は日が出ていると少し暖かく、ヒートテックを重ねて厚着していると汗をかいてしまうこともしばしば。

なんとも調整しにくい時期ですが、乾燥していることは間違いないので、こまめな水分補給と加湿器の稼働をおすすめします。

知らずに喉が乾いているものですが、忙しくしていると飲み物を飲むこと自体を忘れてしまいます。

脱水はありとあらゆる体の調子を崩す第一歩なので、目につくところ、手の届くところに水分補給用のペットボトルなどをおき、目に入ったら一口飲む、というスタンスをとるといいと思います。

ねこは喉が乾いても少し離れたところに給水器がある場合、そこまでいってわざわざ飲むことをしない動物です。

すぐそばにあれば、あ、飲もう!と思うらしいのですが、よほどのどが乾くまで積極的に飲もうとはしないのです。

ですから目のつくところに複数の飲み水入れをおくのはとても効果的です。取り替えるのが大変なことも重々承知ですが、どうかよろしくお願いします。

hr

ねこちゃんたちと同じく、我々も意識をしないとなかなか飲み物をとりません。

めんどくさいという気持ちが先だって、すぐそこにあるコンビニや自動販売機にもいかなくなります。

お茶をいれようと思い立つのは、心の余裕があるときです。

疲れて弱っているときに、お湯を沸かすことすら億劫になるのは人のさがでしょう。

それを考えるとイギリスの十時と三時にお茶の時間をもうけていた生活スタイルは理にかなっている気もします。

しっかり水分を補給し、いまある肉体を大切にしないと、年を重ねてからぼろぼろと不調がこぼれ落ちてくるものなのです。

ジャンボどうぶつ病院でも、水分補給をスタッフには積極的に勧めています。

飲んでいる姿を見たら、自分も飲まなきゃ!と思ってほしいなと思います。

そういう私はいまこの原稿を出先で書いているのですが。

朝からお茶を二杯しか飲んでいないことに気づき、自覚したとたん恐ろしく喉が乾いたのですが、ここは飲食禁止なのです。

あと数時間は飲み物をとれない…悲しい。

こんなことになる前にみなさんはちゃんと飲みましょう。

動物たちも乾燥や脱水が現れるのは、口腔粘膜などのほか、被毛、爪、皮膚といった末端の箇所が早く、カサカサしているのに気づいた時点でかなり乾いています。

尿量も減って濃くなっていることが多く、膀胱炎を起こしやすくなっています。

現時点でもかなりおしっこ関係の病気が多発しており、あ、冬だな、と季節を感じてしまうのですが、季節の体感としてあまり良いものではありませんね。

また、乾燥による痒みも始まりました。

よって化粧水や美容液が大活躍しています。お薬の効果を高めるのは実は地道なケアです。毎日、ちょこちょこと化粧水をつけ、一週間に一度の美容液を使い、保湿シャンプーにきりかえ、加湿器をつける。

現在、とてもよく効くお薬が皮膚に関しては次々と出てきて、アレルギー性皮膚炎に関しては非常にコントロールしやすくはなりましたが、それでも体質である限り一生付き合うのであれば、ケアを高めお薬をなるべく少なくするのが一番よいと思います。

手間がかかりめんどうなのは本当にその通りですが、ケア用品を使い、定期的な薬浴に通うことで、症状が改善したりお薬が減ることも良くあります。

できれば総合的なアプローチで、皮膚と付き合っていきたいものです。

hr

加湿器で思い出しましたが、アロマ系のオイルをいれての加湿はあまりおすすめしません。

猫や犬のように嗅覚の優れた動物たちがいやがる傾向があります。

また、混ぜ物をすることを前提に開発されているものでない加湿器に異物を混入すると、故障したりカビの繁殖の原因になったりもしますのでご注意ください。

ごく普通の水道水で十分ですので、こまめな洗浄を含めて正しい使用法で加湿してくださいね。

hr

師走らしい慌ただしさに包まれた年末ですが、今年はあまり移動することなく、こたつでのんびり過ごす穏やかな年越しになりそうです。

ゆっくりできるときにその時間を楽しんでいきたいものです。

2020-12-15

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