動物病院HOME < 院長のコラム < 真夏の散歩時間について
お盆休みも真っ盛りですね。ジャンボどうぶつ病院にお盆休みはありませんが、町往く人の波が小さくなると、ああ今年もこの季節が巡って来たんだな、と思います。
渋滞や人ごみと戦いながら田舎に帰省するのも、日本の夏!という感じがしてもういっそ風物詩であると思います。
運転を頑張っていらっしゃる皆様、無理に運転せず混んでいてもサービスエリアで休憩されて下さいね。
さて、この日本列島どこをとっても昼間は暑いよ!という季節に注意して頂きたい事が一つ!
これは今回声を大にして言いたいのですが、わんちゃんの飼い主さん! 散歩の時間、どうされていますか?
うちの病院はガラス張りなので、外をお散歩する子達を沢山見かけるのですが、この時期に一番驚くのが、昼過ぎの一時頃でもお散歩しているわんちゃんがいる事です。
これは熱中症のリスクが本当に大きいので、どうかやめて頂きたいです。
今の時期で、お散歩に出かけるならば、午前中であれば5時から7時くらいまで、 午後であれば夜の7時以降が適正だと思います。
お散歩に出る前に、先ずアスファルトの地面をご自身の手で触ってみて、熱いなと感じたら前述した時間でも避けた方が無難です。
また特殊な加工をされていない鉄板やマンホールの上は、時間が経っても非常に高温であるので、歩くときは避けて下さい。
十分な水を持ち、水分補給は怠らないようにして下さい。
もし、日が高く昇ってしまったなら、散歩自体を夜まで待つか、もしくは排便排尿だけにしてすぐにお家にもどる方が良いでしょう。
ちょっとだけ想像してみて下さい。 わんちゃんが夏場、もの凄く暑い最中、散歩するのはどういう事なのか。
もの凄く乱暴に言えば、毛皮で全身を包んで裸足で四つん這いになり、焼けたアスファルトを這う、という事になります。
嬉しそうに歩いているように見えても、足の裏のパットを火傷していることもあります。
痛みをこらえるタイプの子では、気がつかない事もあるのです。
また、本人が行きたがるからと長いお散歩をしたら途中で倒れてしまった、という犬も今年は7月の段階で来ています。
クーラーを掛けた部屋にいたのに、熱中症になってしまった子も、います。
犬はもとの体温が高いとはいえ、自ら発汗できるのは手足のパットが中心で、それ以外は口からの蒸散によって体温をコントロールしています。
舌をだらりとだし、ハアハアと荒い息をついているのは、パンティングという呼吸様式ですが、必死で頑張っても湿度の高い日本ではこれもまた中々の苦行です。
中々思う通りに体温が下がらず、熱中症になる事もあります。
日本の夏は、人間でも大変多くの方が熱中症で亡くなる過酷な夏です。
人の体温コントロールを持ってしても、これだけの死者が出るという事に震えが来ます。
動物は口がきけませんので、どうか少し過敏なくらいに気にしてあげて下さい。
また現在人気のある、必要な所に必要な風を送る、というセンサー付きの冷房器具は、動物が寝入って動かなくなると、感知されず知らずにスイッチが切れてしまう事もあるようですので、ご注意下さい。
また自動車の場合もエンジンをかけたままその場を離れても、アイドリングストップのために冷房が停止してしまう事があります。
この場合、数分で車内はあっというまに高温になり、熱中症で死亡する事故が多発していますので、車の中に残す、ということはできる限り避けて頂いた方が良いと思います。
楽しい夏ですが、気をつける事も沢山ですね。
どうか夏バテなども回避して素敵な夏の思い出を作られて下さい。
2015-08-15
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