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口コミと詐欺とエトセトラ
口コミと詐欺とエトセトラ

あけましておめでとうございます。

お正月モードも抜けて日常が戻ってきましたが、まだ少し休みの気配が体から消えません。

どこがどうというわけではないのですが、指先や耳の先辺りに、新しい年独特のあの清涼さがまだ引っ掛かっているような。いま過ごしている時間はまだ生まれたばかりの年の子供たちで、なんだか大事にしなければならないような。そんな緊張感があります。

毎年思うことですが、あの十二月三十一日の重厚さ、迫る寂寥、しんと締まった老成した気配にたいして、一月一日というのは明るくて柔らかくなんだか幼い感じがするのが不思議です。

確かに一年間でこの世界も年を重ねているんだなあと、そんなことまで考えるのが年末年始の醍醐味でしょうか。

さて、今年の年末は色々と大変でしたが、お休み中は幸いにもわんちゃんもねこちゃんも、ほかの患者さんたちもおおむね落ち着いていてくださって、ほっとしております。

対して、飼い主さんたちは風邪やインフルエンザやその他の感染症にかかったというお話をうかがっております。

本当に皆さん、お大事になさってください。

口コミ評価を上げるサービス?!
口コミ評価を上げるサービス?!

そんななか、ちょっと驚くニュースが。

皆さん、ネットの口コミはご覧になることがあると思います。検索すればどうしてもひっかかってきますので、見ないということはないでしょうね。

今時分はどこのお店、病院、施設でもほとんど携帯電話からのネット検索で探されるものだそうで、検索サイトはそういうときにとても便利です。

ただ現在は口コミと称したマーケティングは当たり前になっているので、純粋な口コミ評価として判断するのは早計なようです。

以前某食べ物やさん関係の口コミ評価が掲載側にマージンをはらって評価をあげてもらえることが明らかになり、ニュースになっていましたが、実際に動物病院にも「有料でネット評価をあげる口コミをかきます」「検索に引っ掛かりやすくするために口コミをふやしませんか」などの内容の営業の電話が入ることもあります。

もっとすごいものになると、「芸能人があなたの病院を取材して番組を作ります。それをネットで流しますし、ご自身のホームページに掲載していただいて構いません。当社はきちんとした企業です、いま検索してください」なんて言うものまであります。

もちろんわらいながらしっかりお断りします。

こういうのは雑誌やドラマの話かと思っていましたが、あるものなんですね。

じつは驚いたニュースとは、悪い口コミをわざと書き込み、それをプリントアウトして書き込まれた店や病院に持っていき、「悪い口コミがかかれている。削除することができるがつきましては手数料がいくらかかります」という売り込みをする会社があるのだそうです。

もちろんのその会社自らが書きこんでいるのだということはお店や病院にはわかりませんから、事実無根の悪口にすぎない口コミをかかれて困惑していますし、消してほしいと思って、お願いする、という……。

ここまでくると、本当にとんでもないですね。

気軽に書き込めて便利ですが…
気軽に書き込めて便利ですが…

現在、ネットの口コミは携帯電話から簡単に書き込むことができ、匿名性が高いものです。これは他のSNSと一緒ですね。

ですから気軽に利用ができる。利用へのハードルが低く、求められる責任も低い、だからこそ多くの人が使うツールとなっています。

また見ていると多くの口コミをすると評価をしてもらえるサイトもあるようで、それがいささか歪んだ承認欲求を満たしている、という場合もあるようです。

ネットというツールによって、小さな端末ひとつあれば、だれでもいっぱしの評価人になることができる。でもそれは専門性も責任も問われない楽な立場だからこそなることができる存在ですね。

書き込んだその情報の正確性は問われませんし、誤解の上で間違ったことがかかれても書き込まれた側は管理しているサイトによっては訂正できない。先にのべたように犯罪紛いの悪意の書き込みすら可能なのです。

ですが、けっして完全な匿名ではなく、手順を踏めば書き込んだ人を特定し、訴えることができるという事例が増えてきました。実際に罰則を課される場合も出てきていますね。

そう、そんな悪意や犯罪がそのまま野放しになるほどこの世界は優しくはないのです。

ただ、ここでお伝えしたい問題はそこではなく、そういったものを読んだ側がきちんとそういった背景事情を理解しているか、という点です。

書き込む人はその人の責任と理念において行えばいいだけの話です。実際には書き込む人より読む人の方が多いのですから。

情報を正確に受け取り判断する力
情報を正確に受け取り判断する力

本当に問題なのは、その情報の正確性、真偽、虚偽である可能性などをきちんと把握し、判断できる力を読む側が持っているかどうかということです。

これだけ情報にあふれた世界で、その力は身に付けなければいけない必須のものとなってしまっています。

情報弱者だからーといって怠惰に逃げることはもう許されないのでしょう。だって調べることは昔よりずっと簡単になっているのですから。めんどくさがらず、信頼できる情報源をもとに調べなければなりません。

誰かのブログ、Twitterの呟き、インスタの投稿、そういったものはそれなりの情報を告げてはくれますが、精度もそれなりです。そこを理解した上で調べましょう。

また、書かれていることの全てをきちんと読むのではなく、刺激的で読みたいところだけを読み、誤った短絡的な判断をして、実際に書いてあることを理解できていない場合も多く見受けられます。

せっかく調べているのに、なんてもったいないことだろうかと思うこともしばしば。

まずは最後まで読んでみましょうね、とお話ししますが、なんだか寂しい気持ちにもなります。

このコラムもそうかもしれませんね。どうしたら正しい情報を正しく、伝えることができるのかなあ、と今年も考えることになりそうです。

本年もどうぞよろしくお願いします。

2020-01-15

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