動物病院HOME < 院長のコラム < 夏と日焼けとエトセトラ
夏本番!!
空気すら、熱波を含み息をするだけで肺まで火傷しそうですね。
入道雲も立ち上がって、まさに暑中見舞いのはがきのような姿をみせています。
じりじりと肌を焼く紫外線に怯えながら、自転車をこぐ日々です。
小さいころから、私は日焼けをする事ができませんでした。
真っ赤になって火傷のようになって、痛いだけで、 みんなのように色が黒くなる事もなく、 小学生のとき、外遊びの時間に本を読んでいたら、同級生の男の子に、 お前は本ばっかりよんで、外で遊ばないからそんなに色が白いんだ!と怒られた事があります。
一度焼いてみたら強くなるのかも、と、馬鹿な考えを出して、サンオイルを塗り、焼いてみたところ、まっていたのは激痛と発熱と後悔だけでした。
夜ひたすら冷やしながら、あおむけに寝る事もできずに、泣きながらうつぶせ寝をした事を良く覚えています。
10年近くやけどの跡はのこり、ようやく今はそれとは分からなくなりましたが、 それ以来無理な日焼けへのあこがれは封印されました。
人には肌質というものがあり、 私は全く紫外線とは相性が悪い肌のようです。 なるべく露出をせず、完全防護の姿で海を楽しんでいます。 でも夏はやっぱり、海にいきたいですね。
夏と言えば、というお話は前回していますが、特に最近気になるのは耳と皮膚の状態が悪くなる子が一気に増えた事でしょうか。
垂れ耳の子に多いのが、全く気がつかないうちに耳道内がドロドロになっていた!とういもの。 なぜか耳を気にする仕草などがみられない事もあり、 気がついたらかなり重傷で、耳の洗浄に通って頂く事もしばしば。
こうなってしまったら、おうちではあまり触らないで頂いた方が良いです。
痛みが出てしまている場合が多く、下手をすると治ってからも触らせてくれなくなってしまうこともしばしばあるのです。
動物達が苦手な処置はなるべく病院でされる事をお勧めします。
また今まで何とかシャンプーやビタミン剤、美容液などで状態を保っていた子達も 一気に皮膚のコンディションが悪化して、お薬を飲まなくてはならない場合も増えてきています。
皮膚病は根本に体質がありますので、治す、というよりつきあっていく、
と言った治療になります。
また投薬未満でもシャンプーなどで十分対応できる場合もあるので、
その場合はどのシャンプーを使うか、相談したうえで決めていきます。
全く別のお話ですが、先日、治療は必ず注射するんですか?という質問を受けました。
例えば、吐いている子の場合、投薬をお願いしても難しい事が多いです。
食欲がなければ、お薬のような美味しくないものをうまく飲ませられるケースは少ないですし、
下痢がひどい場合は腸の粘膜がはがれ落ちていますから、お薬を飲んでもうまく吸収できなくて、効果が半減してしまう事もあります。
そう言った場合、状態をみて注射治療にする場合があります。
またそう言った場合でも食欲があったり、そこまで下痢がこじれていなければお薬をお出しする事もあります。
変なお話ですが、それを判断して、治療方針を決める事が=診察、診療なのです。
その方はどこかで、病院はもうけるために注射を必ず打つものだと聞いた、と言っていらっしゃいました。 とても残念な話だなあと思いました。
どうして痛みを伴う注射を無理に勧めなくてはならないのでしょうか?
病院は皆苦手にする子が多いところです。
それはワクチンなどで、痛い思いをする事が多いからでもあります。
また、爪切りや耳掃除など、苦手な事をする場所でもあります。
でもできるなら、痛みや苦痛は少なくして 病院への苦手意識を減らしてあげたい、とほとんどの獣医師は思っているはずです。
注射をするのは、それが必要だから、やむなくしているのですが、うまくそれは伝わっていないんだなあと悲しい気持ちになりました。
時折あるこういった、動物にとっても、飼い主様にとっても、獣医にとっても、何の利益にもならない悲しい噂を聞くと遣り切れない気持ちになります。 でも噂は噂ですから、ご説明させて頂きました。
私は、どんな質問でも、獣医師としてきちんと理由を説明できるべきだと思っています。 ですので、もし、何か気になる事があれば、どうぞ気軽にご質問ください。
そうですね、もしどうしてもお答えできないことがあるとすれば、例えば病院以外で購入されたお薬やお食事、サプリメントに関してのことなど。
病院で扱っているものは、各社製薬メーカーやフードメーカーに情報を還元し、質問や疑問にたいして、証拠がきちんと提出できる体制のものです。
しかしネットで購入されたり、他の一般店舗などでで購入されたものは流通経路が不明で、 こちらから連絡が取れない場合も多く、それが何なのかがか分からない状態では、良いも悪いもご説明のしようがないということがあります。
申し訳ありませんがそういった場合、お答えできない事もありますので、ご了承ください。
まだまだ暑さは厳しいですが、 どうか夏バテなどせずに、夏を楽しみながら乗り切りましょう!
2014-07-31
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