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もしも迷子になってしまったら?
もしも迷子になってしまったら?

二月も終わり、本格的に春の気配を感じるようになりました。
今年度もあと一カ月、三月は新しい生活への準備に皆さんいそがしくなる季節ですね。
自分の卒業、入学、進級からは離れて久しいですが、 そわそわと何とも言えない緊張感が、感じられるような気がします。

さて、話は変わりまして、 迷子のお話です。

うちの子は迷子になんて、ならない!と思われている方は、実は少ないと思います。 なったらどうしよう!と思われている方の方が多いのではないでしょうか?

じつは東日本大震災の際、大きな地震にパニックになった犬や猫が、 家から飛び出してしまって、迷子になってしまったという事例が結構ありました。

その他にも、雷や花火、お祭りのお囃子の音が怖くて綱を切って逃げてしまった、 お散歩中に他の犬に吠えられた拍子にリードを振り切ってしまった、 ウンチを取ろうとした時に、リードが手から離れてしまった、 車に乗っていて、扉を開けた拍子に飛び出して行ってしまった、などなど 数が多いわけではありませんが、 誰にでも起きる可能性があるのです。

迷子になってしまった時に最初にすること
迷子になってしまった時に最初にすること

もしも万が一、迷子になってしまったら?
パニックになることは必至ですが、よく気持ちを落ち着けて、 まずは以下のところに、連絡しましょう。
迷子になった日時、場所、動物の特徴、犬ならば鑑札をつけていたかどうかを確認しておくとよいです。

(1)(2)では、連絡すると、他にどこに連絡すればいいかを、 丁寧に教えてくれます。 諸事情により、このページに載せることが出来ない連絡先も きちんと教えてくださるそうなので、必ず連絡しましょう!

(1)荒川保健所 生活衛生課管理係

電話番号:03-3802-3111

犬・猫の場合、保護された情報が入っていることがあります。 その際に情報が入っていなくても、連絡をしておけば、 保護したという連絡があった場合、折り返し連絡をくださるそうです。 エキゾチックアニマルの場合も犬と同じで、保護の情報を記録・管理しています。

また、ホームページ上で、保護されている犬の情報などを公開しているそうなので、 一度確認してみてください。
加えて、区堺で迷子になった場合、荒川区だけではなく、他区の保健所への連絡もした方がいいそうです。 犬は特にかなりの距離を移動する場合があるため、区をまたいで保護されることがあるのだそうです。

環境省のホームページにも、地方自治体で保護している迷子動物の収容動物データ検索サイトが設置されています。

(2)動物愛護相談センター

(本所)
〒156-0056 世田谷区八幡山二丁目9番11号
電話番号:03-3302-3507(音声ガイダンスが流れます)

(多摩支所)
〒191-0021 日野市石田一丁目192番地の33

23区内・多摩地区で保護された犬、負傷猫などの特殊な例、負傷した家禽、 負傷したウサギは基本的にこのセンターに集められます。

割と、このセンターの存在が知られていないのですが、 ここに連絡するのはとても大切! 保護の情報が入っていることがよくあります。

また、一度連絡して保護の情報がなくても、その一週間後に必ず、 再度連絡をしてみて下さい。新たな情報が入っている場合があります。

(3)お近くの動物病院

動物病院には、迷子の情報が入っていることがあります。 また、迷い犬、猫のポスターなども掲示してくれる場合がありますので、 必ず連絡してみましょう。
いなくなってしまった場所周辺の何軒かに声をかけてみる方が良いと思います。

迷子の対策
迷子の対策

考えたくはありませんが、迷子はいつ起こるかわかりません。 迷子に備えてできることも、普段からしておきましょう。

犬の場合、鑑札を身につけておく。

鑑札は戸籍と一緒です。どの場所で保護されてもまず確認されるのは、鑑札の有無です。

首輪、胴輪をきちんとつける。猫ちゃんもつけてくださいね!

とてもゆるくつけている場合があります。 多分、ゆるいとは思われていないのだと思いますが、 実際首を振ったりするとスポンと抜けてしまうことがあります。 体に合った大きさの物をきちんとつけましょう。

お散歩の時は必ずリードをつける

ノーリードはやはり危険です。

リードを二重にする

胴輪と首輪それぞれにつけると、good。  首輪も胴輪も割と簡単に抜けてしまうことがあります。  ただ、両方一遍に抜けるとは考えられないので、二重にしておくと安心です。

家の玄関に犬猫用の逃走防止柵をつけておく

「ペットゲート」などという名称で、さまざまなタイプのものが市販されています。ホームセンターやペット用品店のほか、インターネットでも手に入りますので、それぞれのお家の環境に合った製品を選ばれるとよいでしょう。

マイクロチップを入れる

一度体内に埋込むと、脱落したり、消失することはほとんどなく、データが書きかえられることもないため確実な証明になります。

リーダーから発信される電波を利用して、データ電波を発信するため、電池が不要で、半永久的に使用できます。

迷子や地震などの災害、盗難や事故などによって、飼い主と離ればなれになっても、マイクロチップの番号をリーダーで読み取り、データベースに登録された情報と照合することで、飼い主のもとに戻ってくる可能性が高くなります。

過度な痛みや負担を与えないので、ほ乳類、鳥類、は虫類(カメ・へびなど)、両生類(カエルなど)、魚類など、ほとんどの動物に使用できます。また、これまで、故障や外部からの衝撃による破損の報告はありません。

※リーダーは、全国の動物保護センターや保健所、動物病院などに配備されています。 通常の注射針より少し太い専用のインジェクター(チップ注入器)を使って体内に注入します。正常な状態であれば、体内で移動することはほとんどありません。

痛みは普通の注射と同じくらいといわれており、鎮静剤や麻酔薬などは通常は必要ありません。

埋込場所は、動物の種類によって異なりますが、犬やねこの場合では、背側頚部(首の後ろ)皮下が一般的で、犬は生後2週齢、ねこは生後4週齢頃から埋込みができるといわれています。

マイクロチップの埋込みは、獣医療行為にあたるため、必ず獣医師が行います。

マイクロチップの番号と飼い主の名前、住所、連絡先などのデータを、飼い主が「動物ID普及推進会議(AIPO)」のデータベースに登録します。登録料は1千円です。

ペットショップで購入された場合は、すでに入っている場合もあります。

鑑札とは違い、なくしたりすることがほぼなく、非常に有効とされています。 唯一デメリットがあるとすれば、金属で電子部品なため、 万が一MRIを撮影すると、その周囲の画像が乱れ、正確な診断が出来ないことでしょうか。

ジャンボどうぶつ病院でも埋込みができますので、お気軽にご相談ください。

迷子を防ぎ、もしもの時に戻れるように
迷子を防ぎ、もしもの時に戻れるように

いくつかの対策を組み合わせて行うことが迷子の防止につながります。 いつ起きるかわからない迷子、だからこそ今のうちにご家族でよく話し合われてみてくださいね。

デパートの人間の迷子のように呼び出しがかけられたらよいのに、 とも思ったのですけれど、迷子のシチュエーションがそもそも外なので、 そうもいきませんね。

まだこの世の中に動物達の通訳はありませんので、迷子になったその子の名前すら保護した側は分かりません。勿論年齢も、種族によっては性別だってわからないのです。 だから、きっと人よりずっと心細い思いをしてしまいます。

迷子にならない対策、もしなった時に早く見つけることが出来る用意を 私達がしてあげなくてはならないと思います。

2014-02-28

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