動物病院HOME < 院長のコラム < 呼吸器・循環器の疾患
九月も半ばをすぎ、とうとう台風シーズンとなりましたね。
この時期はあまり安定した気候とは言えず、毎年不調をうったえるどうぶつ達が多い時期です。
秋の草のアレルギーが始まるタイミングに加え、台風による気圧差、寒暖差が極端で、体がついていけなくなるのでしょうね。
また、夏の疲れが出る時でもあり、安定していた病状が一息に悪化することも多いです。
毎年そう思って、気持ちを引き締めているのですが、今年は予想していたよりも、重症になるどうぶつ達が多く、緊急対応をしなければならない患者さん達が一週間で十件近くいらっしゃいました。さすがに驚きました。
酸素ボンベをこんなに短期間に続けて発注したのははじめてです。
特に目立ったのは、呼吸器、循環器の疾患です。
ぜんそく発作や肺に水がたまったりして眠れなくなったり、とても苦しむものです。
これらは短時間で急速に悪化し命に関わることがあるので、早急に対処をしないと非常に危ないものです。
気づいた時点で、すぐにかかり付けの動物病院へ行かれてください。
以下によく現れる症状を記載します。
症状のはじまりは些末なことで、日常に紛れるようなものです。
けれど、確かに違和感として飼い主さんたちに認識されていることがほとんどです。
今回急変した動物たちも、飼い主さんによくおききすると、一週間から三日間くらい前に、なにかおかしいと思われることがあったそうです。
吐き気や下痢などの分かりやすい症状ではないのですが、これらの飼い主さんのなんとなく、様子がおかしい、という違和感は実はかなり正確です。
毎日を一緒にすごす飼い主さんの目は、たまにしか病院であえない獣医師より正しく初期症状をみつけることができます。
ただおかしいと思っても、そのとても小さな変化が病気だと思わず、それが来院に結び付かない場合が多く、手遅れになってしまうのです。
ですからなるべく気づいたときには早めに病院にいかれてください。
獣医師はそういう小さな違和感を拾い上げて、どんな疾患の症状の可能性があるのかを考え、検査や治療につなげることができます。
また、耳慣れない音をたてて呼吸をしたり、咳かくしゃみかひゃっくりか、わからないようななにかをしているときは、まずスマートフォンなどで動画を撮影してください。
実は院内で飼い主さんたちが苦慮することのひとつに、症状を説明しづらいということもあるのです。
その変な音をたてる症状を、飼い主さんが再現することができず、また診察室では動物たちも緊張して、症状を出してくれないこともあります。
あらかじめ撮影された動画をみて、判断していただくこともありますが、これは飼い主さんたちに診断してもらうことにもなってしまい、最終手段といえます。
家での症状を撮影していただければ、こちらがそれがどんな病気か診断することができます。
動画撮影はとても有効な診察手段なので、是非活用してくださいね。
2021-09-21
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