動物病院HOME < 院長のコラム < 予防することの大切さ
連日、温度差の大きい毎日に振り回されて、ヒートテックを着ては汗をかき、半袖を着ては寒さに震えたりしています。
春であるのは間違いないのに、今年は季節を感じるよりも感染症づくしの日々にぐったりしてしまいますね。
ただ衣替えが上手くできないのは、毎年のことなので、ウイルスのせいにしてはいけないのですけれど。
ジャンボどうぶつ病院でも、コロナウイルス対策のために、診察室と待合室への出入りの人数を制限させて頂いています。
場合によっては外でおまち頂くこともありますが、皆さん快くご協力して頂き本当に助かっております。この場をかりて、お礼申し上げます。
また受け付け前にビニールシートを設置させて頂きました。
お互いの顔が少し見にくいかと思いますが、飛沫感染を避けるためですのでお許し下さい。
ちなみに我が病院のシンボルであるライオンも受け付け前にいてもらっています。
これはソーシャルディスタンス、日本語では間合い、を確保するためにお仕事をしてもらっているためです。
ちょっと手狭になりますが、ガンバって働いているんだなあと思って頂けると幸いです。
さて、春の予防シーズンですので各感染症、狂犬病をはじめ、フィラリア、ノミ、マダニの予防などもはじまりました。
悲しいことに既にノミに寄生されている犬や猫も来ていらっしゃいます。
寄生されると駆除はなかなか大変です。だいたい三ヶ月は継続して駆虫を行います。
今までのコラムでもお伝えしていることですが、予防薬があるものというのは、実際にかかると本当に大変な病気である証明のようなものです。
ワクチンがある、ということにも共通しますが、多くの動物達が病気にかかって苦労をしてきたからこそ、予防薬が作られたのです。
予防ができるものは、きちんと予防しましょう。
「周りで感染している人もいないし、私は平気よ」
という安易な考えが、今のコロナウイルスの蔓延を招いたことを、現在多くの方が噛み締めていらっしゃると思います。
例え、今まで一度もノミに感染したことがなくても、フィラリアに感染している犬や猫にあったことがなくても、それは幸運だっただけです。
感染症は、相手を選ばず感染します。
感染する機会はいくらでもあるからです。そして姿を見ることはほとんどできません。
姿の見えない敵は厄介です。気にしはじめれば、神経が参ってしまうからです。心を病むほどに気にすることも、また間違いだと思います。
ノミが怖いから、散歩にいかない、狂犬病がいやだから他の犬とあわせない、これは少し対策としてずれていますね。
こういった間違った方向に気にしすぎてしまうのではなく、きちんと既にあるワクチンや予防薬を使えばすむことです。
逆に言えば、予防することでしか、守ることはできません。
今こそ、ワクチンをはじめとする予防医療に関しての認識を改めるよい機会です。
この自粛は、おそらく五月連休明けになっても継続すると考えられます。
また、年単位での対策が必要になる、長期戦でもあります。
冷静に、落ち着いて情報をきちんと判断し、どうぞフェイクニュースや煽られた情報などに振り回されずにいて下さい。
今すべきは我慢ではなく、辛抱なのだと聞きました。
我慢はとても辛いですね。我慢は我を押さえることだから苦しくなる、けれど辛抱は辛さを抱きしめると書く。
辛さを抱きしめることなら、なんとかできる気がする、という話しに深く共感しました。
皆が皆、同じように辛抱の時期です。
どうか辛さを抱きしめて、ついでに動物達も抱きしめて、この年を過ごしてきましょう。
2020-04-30
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