じめじめと湿った季節ならではの外耳炎シーズンが始まりました。
大げさなようですが、朝から晩まで、くる猫くる犬がみな外耳炎と言ってもいいくらいの状況です。
よく遭遇する外耳炎ですが、酷くなると以前のコラム(参考:外耳炎の季節)で取り上げた耳血腫のような重篤な状態になりますので、できるだけ早く治療しましょう。
いくつか気がつきやすい症状を上げておくのでセルフチェックをしてみて下さい。
いつもと違う匂いがします。原因によって様々ですが、酸っぱいような匂い、腐ったような匂い、膿んでいるような匂いなどがあります。
興奮などでも赤くなりますので、落ち着いている時にチェックしましょう。左右の色を競べると分かりやすいです。ただし両耳とも外耳炎の場合もありますので注意。
掻く動作が増える場合があります。
湿疹がで来ていたり、自分で引っ掻いた傷ができていたりします。
耳の中に耳垢や膿がたまり、なんとか外に出そうと首を頻繁に振ることもあります。結構酷くなっている場合が多いです。
痛みや痒みで、耳の位置が左右で違うように見えます。
痛い方に首が傾いてしまうことがあります。
顔周りに手をかざすと首をすくめたり鳴いたり避けたりする。 耳の中が腫れて痛むレベルまで悪化している状況なので、触れられるのを拒む様子があります。
かなり重度になっていると耳垂れのようなものがみられることがあります。 耳の下の方の毛が滲出液で固まりごわごわしたり、ぼろぼろとかさぶたのようなものが落ちてくることもあります。
以上のような症状は、外耳炎の程度にもよりますが、よく見られるものです。 心当たりがある場合はぜひ早めに来院してください。
外耳炎の原因は実は様々です。
外的な要因としては、寄生虫、カビ、細菌のような感染によるもの、毛や草、木の実などの異物が入って起こるものなどがあります。
内的な要因としては、アレルギーを下敷きにした痒み、たれ耳のワンちゃんによくある蒸れ、外耳道に生えている毛が伸びてしまうことによるもの、耳道の先天的な形の以上などがあります。
犬種や猫種、季節によりなりやすさが変わるのがこの病気の特徴ですので、以前なったことがある場合はその季節などをチェックしておくといいですね。
不思議なことに右耳ばかりなる子がいたり、左耳ばかりなる子もいて、その癖を覚えておくと気が付くのが早くなったりします。
かつては一日一回の外用薬をお家で耳に注入していただくことが必要でしたが、今では病院ですべての処置が終わる治療薬もあります。
昔に比べ、使い勝手のよく、非常に効果的なお薬が毎年できていますので、あきらめずに根気強く治療しましょう。
2019-07-16
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