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ジャンボどうぶつ病院の「ジャンボ」って?
ジャンボどうぶつ病院の「ジャンボ」って?

ジャンボどうぶつ病院が開院してから早一か月になります。 本当にアッという間とはこのことだと、実感する日々です。
スタッフも私も病院になれておらず、まごまごしてしまう場面が多々あると思いますが、 どうかゆったりした目で見守っていただけたら、 うれしいです。

開院してから何人かの飼い主様に、
「ジャンボどうぶつ病院のジャンボって何ですか?」
「先生のうちのわんちゃんが大きいから、ジャンボなんですか?」
……そうですね、うちの犬はレオンベルガーという種類で、 体重が58キロほどあります。確かにジャンボな動物です。名前はシンバ♂です。

「ジャンボってすごいインパクトですけど、ジャンボジェットのジャンボですよね?」 と聞かれることがあります。
……英語の「ジャンボjumbo」は大きい・巨大なという意味があります。ジャンボジェットのジャンボですね。


ジャンボどうぶつ病院の「ジャンボjambo」はスワヒリ語で「こんにちは!」という挨拶の言葉です。 スワヒリ語はアフリカのケニアで用いられている言葉です。
ケニアではたくさんの部族があり、それぞれに使っている言葉がちがうので、共通する言語として、公用語にスワヒリ語と英語がもちいられています。 非常に敬虔なクリスチャンが多く、英語教育のレベルが高いため、違う部族どうしでは英語で話すこともしばしばですが、 挨拶は「ジャンボ!」ということが多いのです。 誰でも初めて会うときは「ジャンボ!」面識がなくて目があっただけでも、「ジャンボ!」

ではなぜケニアなのかと申しますと、 非常に私事ですが、新婚旅行先がケニアだったのです。 本物の野生動物が見たい、サファリがしたい、もっとも行くのが大変そうなアフリカ大陸に一生に一度だから行ってみたい! と、ケニアへ行くことになりました。

もちろん予備知識を入れることから始めたのですが、 スワヒリ語は存外、音になじみがあって、何度か聞いたことがある言葉がちょろちょろ出てくるため、 すっかりスワヒリ語が楽しくなってしまいました。 たとえば、「サワサワ」とは「OK、OK!」 うちのシンバの「シンバ」はスワヒリ語で「ライオン」という意味です。

(余談ですがもう一頭いる、ゴールデン・レトリバーはアリエル♀です。 彼女の方がお姉さんなので、体重は26キロしかありませんが、シンバよりも強いのです。)


長い時間のフライトから実際に降り立ったケニアは、想像以上の力強く、 魂を揺さぶられるような国でした。 全ての色やにおいや五感を刺激するものが 日本にいるときより、より鮮明で強く、それぞれの主張を伝えてきます。 あいまいさは強い日差しに照らされて溶けてしまったかのような、 そんな空気が感じられました。

日本では水平線を見ることが出来ますが、 ケニアでは地平線を見ることが出来ます。 地球は丸いと本当に実感する日が来るとは思ってもみませんでした。

サファリカーにのって、視界いっぱいのサバンナを見ながらはしっていると、 音もなく淡く月が上って、そのひそやかなひかりに、はっきりと暗闇が照らされました。 月の光がこうも力強いものだとは。 完全なる異国の地なのに、妙に懐かしい気持ちになるのはなぜなのでしょうか? ああここは、人類発祥の地なのだと、柄にもなくセンチメンタルな気持ちになりました。

私たちは観光客で、やはり現地のみなさんは非常に気を使ってくれます。 つたない英語でやり取りをする中で、 やっぱりスワヒリ語の方が実際、気持ちが伝わるのだな、 と思うことがしばしばありました。 挨拶はみんなジャンボですし、 ありがとうをthank youで伝えるより、 アサンテ・サーナ!といった方がみんな笑顔になるからです。 私たちだって、海外からくるお客様につたなくても「ありがとう」といわれると、うれしいですよね。 おなじなんだなぁ、と思いました。

ケニア旅行は本当にあっという間の旅行でしたが、 私の気持ちのなかで、とても印象深く、話はじめると、止まらないのでこの辺でストップさせていただきますが、ほんとうに素晴らしい旅でした。 そして必ずもう一度行きたいと思う国でした。


そんな縁があったケニアですが、 動物病院を創るにあたって、なかなか良い名前が浮かばず、 悶々としていた私に、夫が一言。 「ジャンボどうぶつ病院ってどうかな?」 はじめはびっくり、でもケニアでの誰もがジャンボと気軽にあいさつを交わすあの光景が頭をよぎりました。

病院は病気になってくるところ、行かなくていいならいかない方がいいところ、 というイメージを変えて、 誰でもいつでも気軽に、こんにちは!と遊びに来られるところにしたい。 たんなる病院ではなくて、地域の方たちのコミュニティーが出来るような、 そんなところにしたい、そういう気持ちが「ジャンボ」に込めることが出来ると思ったのです。 「ジャンボどうぶつ病院」の名前はこのような経緯で決まりました。

長く長くなりましたが、こんな気持ちが込められた名前です。 でもどんな成り立ちがあったとしても、 皆さんにわかりやすく覚えてもらいやすければ、いいのだと思っています。

実はジャンボどうぶつ病院は、帯広にもあるらしく、 こちらは動物が漢字になっているそうです。 きっと、その名前をつけられた先生は、 同じような気持ちがあって名前を付けたのだろうなぁ、と なんだか兄弟がいるような、何とも暖かい気持ちになります。

この名前を付けたときの気持ちを大切にして、 その由来に恥じることがない動物病院にしていきたいと、心から願っています。 どうかこれからもジャンボどうぶつ病院を、よろしくお願いします。

2013-10-31

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