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5月6月の熱中症に注意!
5月6月の熱中症に注意!

天候に恵まれたゴールデンウィークも明け、しっとりとした梅雨の空気がただよってきました。

かつてない厄災に見舞われている日本ですが、全国一斉の緊急事態宣言は延長され、子供も大人も落ち着かない日々を過ごしていると思います。

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ジャンボどうぶつ病院でも、悲しいよりたくましいと思うのですが、帽子やマスクやフェイスガードにもなれてきました。

受け付けにある透明シートの違和感も消え、飼い主さん達とお話しする際に声を張り上げるのも見慣れた光景に。院内にあるお手製ラインで待機して下さる方も多くなり、感染症対策の意識レベルが上がってきたのを感じます。

ただ、フル装備では今でも十分に暑くて、マスクの下は汗まみれなので、夏本番になったら一体どうなるのかと戦々恐々としています。

フェイスガードのマスクの下にも普通のマスクを着用しているので、暑さは倍増、湿気も倍増です。

これで防護衣と手袋、ゴーグルに帽子二重を装着している、人の医療現場の最前線の皆さんの健康状態が心配になります。

なので、このくらいの暑さで文句をいっている場合ではなく、感染を相互に予防するため、暑さに耐えつつ頑張りたいと思います。

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今回のこの暑さ、急に加速的に進みました。

先週末あたりから急激に夏日が増え、実は今の時点ですでに熱中症になった犬がおります。

日中にお散歩にいった訳でもなく、単にワクチンで希望の子だったのですが、コロナウイルス対策で病院の外でお待ちになっている間の十数分の間になんと体温が40度ごえに。

わんちゃんは元気そうでしたが、こちらは大慌て。冷却処置をとり念のため半日経過を観察することなりました。

幸い、今回のわんちゃんは一時的なもので済み、元気に帰っていきましたが、二年前には熱中症で犬猫、フェレットが死亡するケースが立て続けに起きました。実は真夏の七月、八月ではなく、どれも五月、六月に発生しています。

気温単独ではなく、湿度との兼ね合いでの判断が非常に重要です。
外気温37度など、明らかに人間も暑すぎて外に出られず冷房をガンガンにつけているような日には起きづらく、むしろ、気温は30度前後でそこそこだけれど、湿度が高い、人によっては空調をつけずに自然の風で涼をとっている日、のような状況で動物達の熱中症が起きています。

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冷房のつけ過ぎは体に悪い、つけると冷えすぎてしまう、つけるとだるくなってしんどい、などさまざまな理由で空調をつけるタイミングは異なります。例えばジャンボどうぶつ病院では既にゴールデンウイーク明けから冷房がつけっぱなしです。

多くの動物が外からやってくる時は大抵体温が高くなっていますので冷やさなければならないからです。

万人がつけなきゃ死ぬ!と危機を感じるような気温ではなく、少し我慢すれば日も暮れて涼しくなるかな?のような今時分は実は危ない季節です。

特に「うちはクーラーあんまりつけないんですよ」とお話ししている方の家では、むしろリスクが高いのです。

動物たちは被毛を身に纏っています。毛皮を全身に着ているのです。加えて発汗作用が人よりずっと低く、主に口から行う蒸散で体温をコントロールしています。体温コントロール能力は人からすると低く、人が耐えられる気温でも動物達は耐えられません。

そしてその毛皮は脱ぐことはできません。

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いろいろな事情がおありなのは理解できますが、動物達のことを優先するのであれば、クーラーを積極的に使って頂きたいと思います。

またこの時期ならドライ機能でもまだ大丈夫だと思いますので、どうしてもつけられない方はそちらをお試し下さい。

またサーキュレーターのようなものを使用し、部屋の中に風の流れを作ることもおすすめです。どちらも動物達に直接風が当たらないように工夫をして下さいね。

そして毛皮を脱げない動物たちの代わりに、我々人間がもう一枚衣服を着用して頂ければと思います。

また水分は十分にとれるようにご用意下さい。

水も食渣(口の中に残っている食べ物のかすや汚れ)などが入ると腐りますので、こまめに取り替えて下さいね。

夏本番を前に始まった熱中症シーズン、どうぞお気をつけ下さい。

2020-05-15

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