院長のコラム

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2020年と獣医療
2020年と獣医療

2019年も最後の日を迎えました。

今年は年号が変わるという大きな節目であるのと同時に、沢山の自然災害が起きる激動の年でした。

気候の移り変わりも例年に比べてのろのろとして、なんだか分からないけど不調?という、過ごしにくさが目立った気もします。

東京オリンピックと狂犬病
東京オリンピックと狂犬病

来年は言わずもがな東京オリンピック開催、多くの海外の方がいらっしゃることでしょう。長期滞在を計画される方もいらっしゃるそうで、動物を同伴するケースもあるようです。

当然ワクチンは打たれていますが、海外と日本では動物の扱いもかなり異なりますので、お散歩などで行き会った場合には注意が必要でしょう。

狂犬病のワクチンを接種されている飼い主さんが大多数だと思いますが、万が一犬や人と事故が起こった場合、未接種の場合、訴訟では負けます。ちなみに海外の方の方がこういったことへの意識が高いので、訴訟が起こされるリスクも上がると考えましょう。

これは日本では狂犬病が法定伝染病であり、発症すればほぼ100%致死に至る恐ろしい病気なので、犬を飼う場合は狂犬病ワクチンが法的に義務づけられているからです。

また世界的に見ても狂犬病は対人において最重要感染症に位置づけられています。かつて日本でもごく普通にあった狂犬病は、根気づよいワクチン接種と、多くの犬猫の殺処分のおかげで、国内から駆逐されましたが、海外ではいまだ多くの人が亡くなる人畜共通感染症です。

犬を飼うにあたり、かなり当たり前の知識になっているとは思うのですが、まだご存じない方もいらっしゃるようなので、もう一度注意喚起がてらお話しておきますね。

年一度、無用なリスクを増やさないようきちんと接種して下さい。法律では接種期間は4月から6月と決まっていますが、体調など考慮して時期がずれても構いません。

あれ、まだ打ってないかも?というかたはお早めに。

伝染病が持ち込まれる危険もあります
伝染病が持ち込まれる危険もあります

また懸念は他にもありまして、人が運ぶ感染症も多くあるでしょう。ウイルスや細菌のほか、外部寄生虫や一般的な昆虫や虫もまた持ち込まれる可能性があります。

外部寄生虫とはその名の通り、体の外表に寄生する虫を示します。

メジャーな所でいえば、ノミ、マダニ、ダニ、シラミなどですね。

ノミでもイヌノミ、ネコノミがいるように、もちろん多くの種があります。

中には国内に入っていない虫もいます。

加えてハエ、アブ、ブユ、サシガメ、カなども飛行機の機内や荷物にまぎれて入ってくることがあります。これらの虫が媒介する病気は是非こちらをご参照下さい。

一度見ると予防をしないでいること自体が怖くなるようなものばかりです。

知ることは身を守るための武器であり、同時に周りを守る盾にもなります。

その知識が一体どこから得られたものか、正しいのか間違っているのか、そういった取捨選択をきちんとして、正しく正確な知識の上でよく思考し、どういった対策をとるべきかを考えて下さい。

これってほんとかな?と思ったら、是非かかりつけの先生の所で相談して下さいね。専門知識は付け焼き刃で理解することが大変難しいものです。オッケーグーグル!でなんでも理解できるのであれば、世界中が天才だらけになることでしょう。そういう訳にはいきませんので、専門家がいるのです。

子犬・子猫は驚くほど食べます
子犬・子猫は驚くほど食べます

これはまた別のお話ですが、最近子犬の診察をする際に、ご飯の量の調整が上手く出来ていない飼い主さんにお会いすることが多くなりました。

生後三~五ヶ月くらいの犬猫は、毎日あきれるほど食べ、食べたら眠るという生活をしています。

腹筋がなくめいっぱい食べるとお腹が恐ろしく膨らみ、カエルのようになることもあります。お腹が重すぎて歩けなくなる子もいるくらいですが、これは異常ではありません。

日々とんでもない速度で成長しているので、食事の量は少なくとも一週間に一度は見直すべきですし、それより細かい頻度で足りているかどうかを確認して下さいね。

子犬や子猫の場合、様子見が命取りになる場合があります。

健康に不安がなくとも、新しい子をお迎えした場合は、お迎えして二週間ほどたった時点で動物病院へ健診にいかれて下さい。

今後のワクチンや予防関係、不妊手術などの説明にとどまらず、食事や躾などの相談ができるので、飼い初めの不安な時には強い味方になってくれるはずです。

上手に動物病院を利用しましょう。

新年もよろしくお願いいたします
新年もよろしくお願いいたします

今年も凄まじい早さで通り過ぎていきました。一年間ありがとうございます。

来年も皆様に取って実りの多い落ち着いた年となりますように。

今度もより一層精進を重ね、ジャンボどうぶつ病院は動物達と飼い主さんたちの健やかな生活をサポートしていきたいと思います。

2019-12-31

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「うちの子の様子がおかしい?」「狂犬病の注射を受けさせたい」「避妊手術はいつすればいいの?」など、お気軽にご相談ください。

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