動物病院HOME < 院長のコラム < フィラリア予防はいつまで?
すっかり寒くなりましたね、もう薄手のコートが手放せません。
今年も残り一ヶ月半と言われると、この一年何が出来たのかな?あれ、運動するんじゃなかったかな?と色々な疑問が脳内を回りますが、毎年気がつけばそんな事を考えている気がしますので、人間、成長は難しいですね。
今月は誕生月のために余計に年を重ねるのにも関わらず、毎年自分は何か成長できているのか、という自問自答が始まりやすいのですが、毎年こんなものだと思えば、気も楽になります。
秋は思索にふけるのには、とても良い季節です。博物館や美術館などに行って心穏やかな時間を過ごし、いつもとは違った視点から物事を眺めたいですね。
先日、筑波にある国土地理院を訪ねたお話を聞いたのですが、非常に興味深いものでした。 測量の技術の進歩は目を見張るものがあります。空からの視点で日本地図を歩く事も出来るので、地理は暗記ばかりで詰まらなかったなあと思う方こそ、是非いってみた方が良さそうです。 新しい発見がありそう、かくいう私もその口なので、行ってみたいです。
さて十一月に気になる事と言えば!
今月の末まできっちりフィラリア予防を出来ているか!?という事です。
そう、春から始まったフィラリア予防、実は通年で予防されている方もいるのですが、そうでない方は今月までの分をきっちり予防して今年の予防が終了します。
これがなかなか厄介な事に、11月丸ごと予防して頂くには、11月最後の日にフィラリアの薬を服用して頂かなければなりません。
これは毎回ご説明しているので、もう知ってるよ!という方は読み流して頂きたいのですが、フィラリアの薬は飲むタイプ、食べるタイプの場合、投薬したその日しか効きません。
投薬してから一ヶ月効く訳ではなく、投薬するその日から一ヶ月さかのぼった期間に感染した子虫を殺しているのです。
ですから、月初めや、月半ばに投薬をされている方は、その日までしか予防できていませんから、12月にもう一度、薬を服用しなければ、投薬は不十分になってしまいます。
毎年頑張って予防しているのに、今月を予防しそびれて感染してしまった例もありますので、どうぞ今一度、フィラリア予防について思い出し下さい。案外飲み逃しや、飲ませる時期がずれていたり、といった事があるのです。
例えずれていても、12月に最後の投薬さえすれば、11月までの予防は完成しますので、大丈夫です。
気持ちよく年越しをするためにも、どうぞフィラリア予防は最後まで頑張って下さいね。
フィラリアのお薬は毎年進化をどんどん続けていますので、新しいお薬も枚挙にいとまがありません。
オールインワンの、フィラリアもノミもダニも、お腹の虫下しも全部一括で出来る錠剤が今年ははやりましたが、実はこれがお肉のタイプになって発売される事が決まっています。
錠剤だと吐いてしまったり、飲めない、といったわんちゃん達にはかなり有り難いお薬になりそうです。
またノミ・マダニに関しては、わんちゃんの場合、一度使うと三ヶ月効果があるものが発売されました。今の時期につければ、11、12、1月を予防でき、もう一度つければ4月まで予防できるので、5月からはフィラリアとの一体型で、と言う使い方も出来ます。
猫ちゃんでは、つけるタイプのお薬でノミ、マダニ、お腹の虫下しすべて、一括で出来るお薬も登場しました。お家に新しく迎えた子猫や、外にお出かけする猫ちゃんにはとても便利でコスト的にも嬉しいものです。
予防はそれが容易にできる形状、値段、タイミングはその子によって異なります。 その子に最も合ったお薬を使う事が大切です。 この子はお薬が難しい、と思われる方ほど、予防薬は裾野が広くトライしやすいものが揃っています。 どうぞお気軽にご相談下さい。
2015-11-15
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