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未来への最良の選択を
未来への最良の選択を

初夏の気配も濃厚なこの頃。

あっという間に5月が終わりを迎えようとしています。

今年は非常に多くの健康診断を行ったのですが、再検査や精査の割合が高く、シビアな病態が見つかった子も多く、幸いにも発見された時点で対処ができるレベルのものが多かったため改めて定期的な検診の大切さを実感しました。

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検診は何というか、そう、まるでテストを受けるようなストレスがありますよね。

何かを見つけたら、そこから過ごす時間は徹底的に変わってしまう、そんな恐ろしさがあって、なかなか検査自体に気が進まない可能性もあります。

けれど、非常に多くの検査をする立場としてこれだけはお伝えしたいのですが、検査で見つかった時、本当にショックを受けます。帰り道すらわからなくなりそうになることもままあります。泣いてしまうことも、言葉もなく立ちすくむことも、気を失いそうになることもあります。

でもそのどのショックよりも、何の前触れもなく逝ってしまうことの方が何十倍も何百倍も辛いのです。

病気と知って、動物たちと共に病と戦うことも、これから過ごす時間の貴重さを噛み締めることも、いつか来る別れに対して心の準備もしておくこともなく、ある日突然、予想も予期もしていない状態であっという間に失われてしまう苦しみは、言葉にできないほどおそろしいものです。

多くの方はペットロス状態に陥り、食事や睡眠に支障が出たり、仕事に行けなくなったり、家族同士で互いを責めあってしまったり、最期に立ち会った獣医医療関係者や何くれとなくアドバイスをくれた親しかったご友人を責めてしまったりすることもあります。

けれど結果的に全ての原因は自分が大切な動物たちの異常に気付くことができなかったことであると結論づけ、それは残念ながら実際のところ事実なので、自分を責めるその思考から抜け出すことが出来なくなってしまうのです。

ペットロスの症状は非常に重くなり、他の一般生活の思考まで侵食し日常生活を送ることができなくなったりする場合もあります。

ペットロスを中心とした人と動物の関わり方を研究されている大学の先生に、大切な存在を失った場合、その失い方はその人の一生を決めることがあると聞いたのですが、まさにその通りであると思います。

ですから、たとえ残酷なようであっても、その病に正面から向かい、戦った記憶こそが前を向いて歩くための杖となり導きになるのは間違いありません。

その過程に他の人への責任転嫁や思考からの逃避などが一時的にあったとしても、心を奮い立たせ再び立ち上がるのには、自分の責任とその結果に向き合うしかありません。

この世の終わりと思うほどひどく辛いことがあっても、生きている限り、人は立ち止まって一箇所に留まり続けることはできない生き物です。

必ず、未来を向いて歩き始める時がきます。

自らに正しく向き合った結果は、どうあってもそうなるものであると、進化の過程でも証明されています。

でも、できればそんな過酷な状態になってから向き合うのではなく、最初からきちんと相対した状態で、正しく絶望し悲しみ、苦しんでそれでも共に動物たちと頑張って行く方が、ずっとずっと良いのだと思います。

ですからぜひ、この機会にきちんとした検診を受けましょう。

今の結果を受け止めることが、未来への最良の選択だと信じて。

2023-05-31

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