2022年最後のコラムになりました。
月二回のコラムなので年間24回書くのですが、今まで216回ほど書いた計算になりますね。
平均5,000文字程度として✖️216回=1,080,000文字くらい書いたようです。
そこそこ分厚めの本ができそうですね。
毎回テーマなど決めず、その時に気がついたことを中心に書いています。
気ままに書くせいで、このコラムを毎回校正してくれ、かつこの病院ホームページを作ってくれている友人に毎度迷惑をかけております。
それでも毎回、テーマや季節にあった写真を選び、可愛らしいデザインを作り、湧き出る誤字脱字を駆逐し、切れ味鋭すぎる表現を内容を変えずにソフトに変換し、コラムの立役者になってくれている彼女には感謝しかありません。
この場をお借りして心からの感謝を。
本当にありがとうございます。
ありがたいことにこのコラムを読んでます!といってくださる方が増えて、書いている私も本当に嬉しいです。
時には遠く離れた場所に住んでいる友人たちも見に来てくれているようで、近況を知る一助になってもいるようです。
インターネットの世界に時差がないことをこういう時に実感しますね。
ブログやコラムなどの定期的な更新は相手が落ち着いている証拠、逆に止まっていれば、「あれ何かあったのかな?」なんて、心配に火がつくのですが。
もともと文章を書くことは好きなことで、そういう方向の仕事につけたらと子供の頃は思っていました。
小学生の時の将来の夢は絵本作家で、絵も文も自分でかける作家になりたい!と言っていたのですが、それがいかに険しい道なのか今になるとよくわかります。
文章一つ取っても研ぎ澄まされた感性と豊かな創造性、豊富な知識と裏付けされた知性、その他諸々がなければ書くことができず、そこに絵を描くという特殊な能力と技術が加わるのですから、なんとも贅沢な夢ですね。
本が好きで好きで、絵を描くことも好きで、ずっと外遊びより室内で絵を描くことが好きな子供でした。
本屋さんになりたいとも思っていたのですが、待てよ、本屋さんは本を読んでたら仕事にならないぞと思い直したことも懐かしいです。
算数が大変嫌いでしたので、両親が「大きくなったら算数を学ばなくてもいい学校に行けるよ」と言われた時は目の前がぱあっと開かれる気持ちでした。
大きくなったら絶対絶対算数がない学校に行くんだ!と言っていた小学生の私。
計算ができなくて、なんでみんなそんなに早く正確に答えが出せるんだろうと泣きながら思っていた私。
算数と国語の答案用紙が表裏になっていて、散々な算数の点数にいつも国語の方だけを表に向かって貼られていた私。
君は知らないだろうけれど、数年後にがっつり理系の学校を志望して、泣きたくなるくらい嫌いな数学と向かい合って物理を叩き、ちょっぴり好きな化学と大好きな生物を死ぬほど勉強して、得意な国語を封印したまま大学受験をすることになるんだよ。
あの地獄の受験勉強、しかしそのあとの国試勉強はさらに地獄だったので、君の苦悩はまだまだ続く。
年末だからなのか、年なのか、動物のお医者さんになるなんてちっとも思っていなかったあの頃の私に、大人になった私はどう見えるのかな?とセンチメンタルなことを少し考えます。
今はこうやって文章を書くことも仕事の一つになりました。
絵は飼い主さんへの説明で使うことも多いです。
大学の時の組織学や病理学のスケッチ、すごく褒めてもらったよなあ。研修医時代のオペレポート、手書きで絵を描いて教授に若干狂気って言われたなあ。
書くことも描くことも、好きでよかったことはたくさんあるから、小さな私もどこかで納得してくれる気がします。ええっ、算数そんな勉強するの?って絶望の顔はされそうですが。
そしてあの時は想像もしなかった命を助けることのできた喜びや、治療がうまくいった達成感や、長く診てきた子の最期に寄り添えた充足感を、獣医師の仕事を通して得られる幸せがどんなものかを、ちょっとネタバレをしたい気持ちもあります。
医療と向き合っている分、悲しみや苦しさ、辛さの多い仕事ですが、それでもその仕事を全うする喜びを知っているし信じているから、頑張れているよって、伝えたらどんな顔をするのでしょうか。
きっとどんな大人にもそんな小さな頃の自分が心の中にいるのでしょう。
だから今の自分はこうだよと、胸を張っていえるように今の日々を頑張って過ごしていかなければいけないのだと思います。
あの時にみた夢と今の自分が違っていても、今の自分もなかなかいいよね?と言えるように。
かつての自分に自慢できるくらい努力しているといえるように、2023年も邁進していきたいと思います。
本年も大変お世話になりました。
来年も変わらずにスタッフ一同精進してまいりますので、どうぞよろしくお願いします。
2022-12-28
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