新年度が始まってあっという間の半月ですね。

皆さんは新生活になんとなく慣れて来たでしょうか？

八重桜の花も散り、はなみずきが満開になりました。少し前まで風に乗って空を彩っていた桜の花弁が見られなくなるのは少し切ないものですが、ポカポカと温かい陽気と冬とは明らかに異なる湿ったとろみのある風に季節の流れを感じます。

さて、最近来院してくださった飼い主様たちはお会いになったかもしれませんが、ジャンボどうぶつ病院にスタッフが1名ふえました。

名前は『こま』さんです。

まっしろな白色毛と黒い目がかわいい日本スピッツの男の子。

とても大人しく気配を消すのも上手なので、院内にいても気づかれないこともしばしばです。

こまさんは両耳の聴覚がありません。

子犬のときは聞こえていたそうですが、いつの頃からか両耳とも聞こえなくなっていたようです。

そのためお声をかけていただいても、視野に入らないと反応できないことがありますが、ジェスチャーや口の動きなどを見ればわかってそっと近づいてきたりします

高齢者施設などで介助犬をしていたこともあり、大変よいこです。

どうぞよろしくお願いします。

こまさんに会ったときにまず初めに江戸時代の絵師、長沢芦雪の白い犬の絵をおもいだしました。

少し足を横に流して座る様子がなんともそっくりです。

日本人は昔から白色毛黒目の犬を好んだそうです。かつて大流行した白いトイプードルやマルチーズ、そして日本スピッツなどはこの代表例ですね

たしかにお会いになった飼い主さまたちから「しろい！」「まっしろ！」という第一声をいただくので、白い犬はやはりそこに目が行くものなのだなと思います。

ミニチュアダックスやチワワ、トイプードルなど最近クリームカラーが人気の犬たちは多いのですか、完璧なホワイトというのはたしかに少ないかもしれません。また日本スピッツも最近数が少なくなかなか会えない犬種なので、「なつかしい〜」と言われることもしばしば。

基本的にこまさんはマイペースに院内を巡回しておりますので、アリエルともども見守っていただければと思います。

もう一つご報告があります。

先に行われた第一回動物看護師国家試験に当院の看護師2名が合格いたしました。

初めての国家試験で不安もあったようですが、見事に合格してくれてとても嬉しいです。

普段から様々な仕事をしてくれる動物看護師さん、本当に心強く頼もしい味方です。私一人ではとてもとても今のような診察ができません。

獣医師相手に緊張してしまう飼い主さんたちも、看護師さんたちであれば落ち着いてお話できることも多くあります。

またこまかな動物たちの変化もすぐに気づいてくれるので、本当に頼りになります。

今後、採血を含めた検査や処置は看護師たちが行うことも増えていきますので、ぜひ安心してお任せください。

春の健診キャンペーンですが、好評いただき少し混み合っております。

レントゲン検査や心臓検査、眼検査などの詳しい検査ご希望の際は、事前にご連絡いただけると幸いです。

新たな気持ちで春を迎えた当院ですが、今までと変わらず動物たちと飼い主さんの健康と、幸せのために力を尽くして行きたいと思います。

今年度もどうぞよろしくお願いします。