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時間の使い方
時間の使い方

冬本番と言った所でしょうか。冷たい風に鼻先が知らず知らずのうちに冷えているのを感じる季節になりました。

ダウンコートに体を包んだ人々の帽子や手袋が色鮮やかで、師走のせわしくもどきどきとした特別な空気を彩っています。

2017年も気がつけば残すところ二週間、毎年この時期のコラムは昨年のものを見直す所から始めるのですが、「あれ、これを書いてからもう一年か……」と驚きを隠せません。年々、年月の流れの体感が早くなっていくのですが、ちょっと加速度的すぎて怖くなりますね。

ぼんやりと過ごしているうち、気づいたらあの世へ旅立つ寸前になっていそうで、それはそれで充実した人生なのかもしれませんが、やりたいことがあるのなら、目標を定めてきっちりやっていかないと、できないままで終わってしまいそうです。

一年に一度しか会えない友人が、どれだけいるでしょう?年賀状に今年こそ会いたいね、と書いて結局会えない人がどれだけいるでしょう?来年こそはとまた言っては、その約束が果たされないでどれくらいたったのでしょう?はたしてその約束は、果たすことができるのかしら?

ぼんやりと、それでも毎日を必死で過ごしていたら、それすら叶わなくなりそうで、少しぞっとする心持ちになるのです。

hr

知人の中で、計画性と実行力が非常に高い方がいらっしゃるのですが、本当に何処かへ出かけたり何かをする時に、「いつかできたらいいな」ではなく、「いつ」「どうやって」「だれと」「どこに」というのを具体的にしてすぐ動くのを信条としており、いつもうっすらどこかいきたいなあとあいまいなまま過ごしている私とは対照的です。

どこかにでかける、といったことだけではなく、日常の家事や仕事など同じようにさくさくと進めていくので、時間の使い方が素晴らしく上手なのだなあと、毎回尊敬しています。

hr

私なんてたとえ休診日でも、入院やホテルの子の処置やお世話をして、カルテの整理や資料整理をしているうちに、病院の中ですぐに夜になってしまいます。

はて、時間泥棒に盗まれたのか……カシオペアはどこに……?と悩むこともあれど、要するに要領が悪いのでしょう。

時間というのは年齢も性別も身分も関係なく誰にでも平等に与えられているもので、それをいかように効率よく使うかはその人の技量以外ないと思います。

昔から私はこの手の管理が苦手なので、一日の中に幾つもの予定を詰め込める人を見ると、すごいなあと口を開いてしまうのですが。

たとえば休日に、旦那さんのお弁当と朝ご飯を作りつつ洗濯物を洗って干し、子供を起こして支度をさせ朝ご飯を食べさせ園へと送り、帰ってきて午前中に掃除をすませて夕食の買い物に行き、仕込みをしておいて、昼に友人と絵画展を見てランチとお茶を楽しみ、夕方に洗濯物屋さんから洗濯物を回収しつつ帰宅して夕ご飯をささっと作り、子供を風呂にいれ宿題をやらせて寝かしつけ、夜は自分の趣味を楽しむ、なんてもう超人としか思えません。

ええ、全くできる気がしません。

お仕事のある日は、朝の一連をこなしたあと華麗に出勤、ばりばりこなしつつ、仕事上のお付き合いも無下にはせず、お客様とのやり取りも滑らかに、きっちり仕事を仕上げて子供をお迎えにいき、夕ご飯を食べさせお風呂に入れて宿題を見て寝かしつけて、明日のお弁当の準備と荷物の準備と持ち帰った仕事と……書いていて倒れそうです。

hr

それでもこういう毎日を、もっと忙しい毎日を過ごされているお母様方はたくさんいらっしゃって、本当に尊敬しかないですね。もちろん周りのサポートもあるとは思いますが、お母さんというのはなんと言うかスーパーマン的な要素が感じられます。

皆さん自分のお母様を思い返して頂くと、いやあ、どうやってあの時生活してたんだろう?と思うようなことがあるのではないでしょうか。

自分が大人と言われる歳になり、社会人として生活を始めて結構経つにも関わらず、自分を育ててくれた母親のその当時には遠く及ばないなあと、しみじみしてしまいます。いつまでも目標であり変わらずいて欲しい、そう思うのは子供の立場の我がままなのでしょうけれども、ここでも時間というのは、何人にも変わらず降り注ぐものです。

hr

私は非常に幸運なことに、実家に近い生活をしているので、会おうと思えばすぐに顔が見られるのですが、そう簡単に会うことができない方も多いと思います。

距離的に離れた所で生活していれば、日常の忙しさとせわしなさにまぎれてつい後回しにしてしまい、なかなか会いに行くことができないのが親というものでしょう。

仕事が、家族が……と、自分のことは二の次、三の次になってしまうのが通常ですが、年末年始はそういった日常できないことができる時間です。

お休みになったら、なかなかあえない親や友人に少し無理をしてでも会いに行ってみてはいかがでしょう?

もし一年に一回しかあえないなら、あと何回あうことができるのでしょうか?そう考えるだけで切ないけれども、でもだからこそ今の時間を大切にしようと思うことができるのではないでしょうか。どうぞ年末年始の予定を立てる時、少しだけ、心において頂けたらなあと思います。

2017-12-15

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