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動物看護師のお仕事
動物看護師のお仕事

三寒四温も過ぎて、季節は大分春に近づきましたね。

始まりの季節である春は木の芽時とも言われ、土の中で眠っていた生き物や草の種が芽吹き地表に現れ、樹木に新芽が出る時期です。

生き物が蠢く時期は心も体もわくわくと動き始めるタイミングで、桜が咲くのももうすぐではないかと、期待に胸が弾みます。

同時に花粉が飛びまわる春は、花粉症の方にとってはさながら何とも言えない恐ろしい時期ですね。私もどうやらこの数年、あやしいな、と思っていましたが、今年デビューしてしまったようです。

朝起きた瞬間から目の周りはかゆく、喉は痛み、声はかすれて、肌荒れも酷いという最悪のコンディションですが、桜の魅力には逆らえずふらふらと外に行きたい気持ちが募ります。

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さて、今回は今まで取り上げてこなかったのが不思議な、動物看護師についてのお話です。

現在うちの病院で看護師として毎日働いてくれている青木さんは、ベテランの動物看護師です。

彼女がいないと、私がしたいと思う治療の大半が出来ない事態になるといっても過言ではありません。

そんな彼女のお仕事を取り上げよう!と思い、「ねえ、仕事ってどんなものがあるかしら?」と聞いた所、「え、何でもやりますよ?」という答えでした。

そう、単純にあげるとほぼすべて、という言葉に集約されることになります。

代表的なお仕事をあげていきましょう。

保定

皆さんがお気づきなことだと思いますが、人間の病院と最も違うことは、動物は保定(治療する際に、動かないようにおさえておくこと)が必要だということです。

動物たちはなぜ自分たちがここに連れてこられたのかを理解することがとても難しく、採血にしても注射にしても怖いという気持ちが先行してパニックになってしまうことも多いのです。

そんな時はタオルで包んであげたり、抱きしめてあげたり、優しい声で不安を取り除きながら撫でてあげる事も必要です。

これはかなり大切な技術であり、看護師さんはそれをすることがとても上手なのです。

手術の補助

 手術の執刀に入ってしまえば、私は全身滅菌状態で、例えば点滴や麻酔機などの滅菌されていなものの操作をお願いしたりするのは看護師さんになります。

動物看護師さんは、手術の際にはそう言った外回りと言われる補助を行います。よってそれらの機械の機能や操作を事前に知っている必要があります。

また手術に必要な電気メスやスケーラーなどの用意も行います。

検査

血液を採ったあと、検査機械にかけたり、尿検査、糞便検査など、検査一般を行います。 またレントゲン検査や超音波、心電図などの検査でも補助に入り、入力や保定を行います。

入院やホテルの管理

入院している動物達のケアや、見回りを行います。食事の様子や排便の状況なども確認します。

ホテルでお預かりしている子の犬走りや院内での散歩なども行います。

長くいる子達は、膝の上で抱っこしてもらったり、撫でてもらったりしていると大変よくなついて、彼女のあとを追いかけたりしています。

ちなみに私からは逃げる事が多いです。片思いです。

受付

明細書の作成やお金のやり取りなどはもちろん、受付での飼い主様の質問に答えたり、診察前の問診を行います。 獣医師には聞き辛かったり、診察中に聞き漏らした事などに関して聞かれる事も多いそうです。

お薬作り

処方したお薬の作成を行います。またご飯や、ケア用品の注文なども行います。

電話対応

かかってくる電話の対応を行います。 これは幅の広い知識と経験が必要で、獣医師が答えなければならない事や、緊急を瞬時に判断し、対応を決めなければなりません。

処置

爪切りや肛門せんしぼり、耳掃除や足裏バリカン、薬用シャンプーなどの処置を行います。

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まだまだありとあらゆる事をサポートしてくれるのが看護師さんです。

書いていると、あまりに種類が多くて、それで私は何をしてるんだろうと、ちょっと気が遠くなりそうになりました…

こういったきめのこまやかな補助をしてくれる看護師さんですが、実はなかなかに厳しいお仕事です。

専門知識にくわえ、種々の事務作業、動物への対応だけでなく、飼い主さんとのコミュニケーションも大事にしなければなりません。

とても高度で、専門職の色が強い仕事です。 専門学校や大学で学び、資格を取って卒業し、仕事に就く事がほとんどですが、実はその後、卒業してから学ぶ事も非常に多い大変な仕事です。

こんな看護師さんの仕事が少しでも伝わるといいなと思います。

2015-03-15

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